荷物を降ろし、ストークたちの部屋へ集合する。

「さぁ、話をしようか」

小さな木のテーブルをストーク、カノー、カロンが囲み、身体のデかいボルグは壁にもたれかかった。
ランプの薄明かりに、4人の死神が照らし出される。


「…まず俺の結論を言うよ、これは病なんかじゃない」

「……何を今更」
少しのことで動じる死神達では無いが、皆少し目を見開いた。


彼らはこれが伝染病であるという前提でこの国に来ているのだ。

「ストークさん、これが病で無いならなんと?」
カロンが続きをうながす。

「感染した人の血液をしらべて見たけど、何も無いんだ。何もない、健康体…でもなぜか症状だけがある、どうしてか」
青年は右から順にボルグ達に視線を流した。

「……ストークちゃん、自分の力を過信し過ぎじゃないのん?あなたにだって解らない病気だってあるでしょお?」
青年が応えて深く頷く。
「そのとおり。確かに俺は万能じゃない、でもこれは病気なんかじゃない」

2週間苦しむ人達を見て、あらゆる可能性を考えた。

「この病気にかかる前に、みんなに共通してることがあるんだ」