宿に入りチェックインをして、２つの部屋をとった。

ストークとボルグ、カノーとカロンが一緒にの部屋に入る。
荷物を下ろすが皆邪魔にならない程度の武器は身につけたままだ｡
皆が羽織っているローブは、彼らが仕える大公様からの支給物である。

常に一定波動を放出する魔力のこもったそれは身体の周りに空気の膜を作る。

空気による感染を防ぐためのものだった。


ストークの分も用意されていたが、彼は羽織っていない。
聞けば着いて早々、街の孤児にやったと言うのだ。

渡した経緯は分からないが、価値の分かる者に売れば一生遊んで暮らせる額になる代物である…

簡単に手放せるのは、この男も普通では無いからかもしれない。