みどりちゃんの初恋


 別に僕は良いんだけどね、を視線で送ってくる。むーかーつーくーっ!!

 キッと斜め上の余裕面の総くんを睨んだ。

「そ、それより、どーしてあたしと一緒にいた総くんが、ヒロっちが何してたのか知ってるのっ?!」

「謝ればいいのに。みーちゃんって素直じゃないんだから。 ――え?そんなの簡単なことだよ。ヒロが僕に電話してきたんだから」

 電話?と首を傾げながらヒロっちに視線を投げた。

 でも、ヒロっちはあたしを一瞥。プラス総くんを睨んで、あたし達の横を通りすぎて行く。

「ヒロっち?」

 しーん、と。返事もせずに、しかも足音まで消すヒロっちは、すたすたとあたし達から離れる。

 ちょっと待って、と急いでヒロっちの隣に行き、腕を掴めば振り払われてしまった。

「っえ……?」

 どきりとしてヒロっちを見上げれば、冷たい瞳が待っていた。

「……だろ」

 ぼそりと呟いた言葉を拾えなかった。

「え……」

 すっと、ヒロっちはあたしから暗くなった道の先に視線をやる。

「カゲがいいならカゲといればいいだろ」