暗くなるから送るよ、と一言つけて笑った総くんの隣に並ぶ。
「ヒロってさ、誰かを好きになるようなタイプじゃないでしょ? だから、自分がどうすればいいか、何を言えばいいかなんてさっぱり分かんないんだと思う」
地平線の向こう側に突入していたオレンジのそれは、吸い込まれるように消えていった。
ヒロっちと里美ちゃんは仲良く帰っちゃったのかな?
「ねえ、みーちゃん。面白いことやってみない?」
「え? ……総くんの面白いことは笑えないから嫌」
「いいからいいから! ケータイ貸して」
「変なことしないでね?」
あたしからケータイを受け取った総くんはなにやら操作して、あたしに返した。
――って、ええっ?!
「ちょっ! どうしてヒロっちに電話なんか――あ! 総くん何で逃げるのっ? ちょっと! 総くん待っ――」
『……い? 笠井っ』
繋がっちゃったっ!
「ももももももしもしっ」
『笠井! お前はどこで何やってるんだっ! まさか、まだ、学校に――もしかして、また迷ったのか?!』
「ち、違っ! 外にいるも――きゃあ!」
『なんだ?!』
「ね、ねこ……」
半泣きのあたしに対してヒロっちは大きくため息をついたのが聞こえた。

