ブレイク

俺とリンは何が起こっているのか理解できず、暗闇の中固まっていた。

バタン!!

ガタガタガタ!!

何かが倒れるような音、走り回る音。

「きゃあああああ!!!」

母さんの悲鳴が聞こえた。

そして、父さんの怒鳴り声…。


…銃声…


俺とリンは恐怖で体が震え出した。

リンの手をしっかり握り、震えていた。
だが、そのうちに2人とも、いつの間にか眠ってしまっていた…。

目を開けると、辺りはしんと静まり返っていた。

リンを起こし、押し入れの戸をそっと開け、出てみる。

もうすっかり朝になっていた。

そして、2人で両親の寝室へ行ったが、父さんと母さんの姿はなかった。

何より部屋中が荒らされている…―。