ブレイク

1人になると、俺は小さな古い木製の引き出しの前に座った。

その上には、写真立てがある。

写真は、どこかの公園で写したもので、父さんと母さん。
それに、幼い俺とリンが幸せそうな笑顔で写っている。

まだ父さんと母さんが生きてた頃、こんなスラム街なんかじゃなく、ちゃんと小さな町の家に住んでいた頃のだ。