ブレイク

政府は、国民による暴動を恐れ、少しでも政府に意見する者、ましてや反抗する者などは、
即処刑
という厳しい掟をつくった。

その為、国民は政府に従わざるを得なかった。


はぁっ…

と、ため息をつき、俺は歩き出した。

この国の王が、政府が、もっと国民の事を考えてくれたならば、俺達スラムの人間も、もう少しマシな生活ができたのだろうか…―。

政府は、国民を抑えつけることしかしない。

きっとこれからも変わらないだろう…―。


俺は街を抜け、自分の住むスラム街へと向かった。

だんだんと賑やかな街の雰囲気は無くなり、今はもう、独特の雰囲気が漂うスラム街へと変わっていた。