もしも世界が美しかったら




「だからね…」



彼女はあたしのお腹に
そっと触れた



その手は、とても
暖かかった。



「後悔だけはしないで。

軽いキモチで
お腹の子を殺さないで。


ちょっとでも愛しいと

自分の子だって、そう思えるなら


その子のママになってあげて。


あなたにしか、
できないことだから」



あたしは目から流れる涙を
止めることができなかった