春人は列車の中でまた6年前を思い出していた。


久しぶりに拓磨に会いたくなった春人は、課長に無理を言って、急な3日間の有休をもらった。


「あいつ…覚えてるかな…」


拓磨にもらった白い貝殻を眺めていると、いつの間にか、外の風景は懐かしい風景へと変わっていた。