君がいた風景

そんな真奈美を見て、春人は拓磨と真奈美のやりとりを思い出していた。


「なぁ…真奈美さんと拓磨はいったいどういう…」


「ん…拓磨くん…大丈夫かな…もしものことがあったら…私…どうすれば…」


真奈美は震える手を必死に抑えていた。


「大丈夫だよ、そんな危険な状態だったら病院連れていくだろ」


「で、でも…ひっく」


真奈美の体は見る見るうちに震えだし、涙が溢れた。


「真奈美さん…」


春人は、思わず真奈美を抱きしめた。


「大丈夫、拓磨はすぐに元気になるっ!」


真奈美は、春人の腕の中で泣き続けた。