今から言おうとしていることを考えると顔に熱が集中してくる。


「茜には内緒にしてほしいってご両親にはお願いしてたんだ」


「どうして、言ってくれたらもっと早くセツナのこと好きになっていたかもしれないのに」


「恥ずかしかったんだ……いい年した大人がこんなんじゃって」


本当に恥ずかしい。


穴があったら入りたいよ。


そこへ追い討ちのように……


「恭子さんと話してたとき口調違ったよね?一人称もたしか俺だったしどうして?」


……茜ができれば気づいてはほしくなかったことを聞いてきた。


「あれは荒れてた時の名残でキレたりすると昔に戻ってしまうんだ」


「怖かったよね。ごめんね……」


本当に落ち込む…みっともない姿ばかりみせてる……


「ううん。私のために怒ってくれたんだもん。全然怖くないよ。むしろ嬉しかったよ」


頬を赤らめながら言う茜を見たらなんか糸が切れてしまった。


茜を抱きしめ、唇にキスをした。

「ん…!」

最初は驚いていたけれど次第に身を預けてくれた。


何回もついばむようなキスをしてから茜を解放した。


茜はキスの余韻でぼーとしていた。僕はそれを見つめていた。