産声上げたその瞬間から始まるカウントダウン
時計の秒針のように左胸の奥の方で数えているのはこの世の終わり

「あたしは神様なの」
君が言った戯れ事に僕は思わず笑ったけれど
あながち嘘じゃなかったことに
今更になって気付く

薄い皮膚がめくれて綺麗に生まれ変われたらいいのになあ

雨の音が窓から聞こえる
今日は夜の海に浮かぶ月の姿がみえない
どうやら沈没したらしい

もう眠ろう
暗く静かな子宮の揺り篭に揺られる夢をみよう