「立たないの?」



膝をついたイシスに、細身の剣を突き付ける




乱戦はすぐに勝負がついた









――…「それじゃ―、始める」





“始めっ!!!!!”






合図と共に剣が交わる音が鳴り響く



流れるように数々の攻撃を躱すクリア

思いもよらない事が起きるのは、それから少し後のこと






「おい、嘘だろ…あんた女か・・・?」




1人の言葉に全員が剣を下ろした




「あら、剣なんか下ろしちゃっていいの?」




言葉とは裏腹に苛々とした口調




「俺達は男だ!女に剣を向けるほど落ちぶれちゃいない!」


「無理矢理脱がせようとはするくせに、剣は向けれないなんてね、・・・お兄さん達気付いてる?私が片手でお兄さん達の剣を受け止めてることに・・・・」


「!!」




クリアが綺麗に口角をあげた
瞬間、イシスを省いた他の者が倒れた





「覇気だけで気絶なんて、たいした事ないのね」


「お、俺が悪かったから…そのっ、」


「人を見下すからよ」




ぶわっと殺気が充満する




「つっ・・・・」


「立たないの?」





そして細身の剣を、イシスに突き付ける





「ん、そこまで。」




腹に一発入れようとしたところを、頭に白い布を巻いて、左目が隠れていても整ってるのが分かる男に止められた




「あなたがクリアさんですね?」




その男の後ろにもう1人




「お初にお目にかかります。私のことはクリアと」



丁寧に挨拶する。
まぁ、一様ね




「あんたが選抜の・・・・俺はシルク。後ろのはレオ。よろしく」


「!!!!」




挨拶をしながら歩いて来たシルクはドスっと、イシスのお腹に拳を入れた




「食堂を荒らしたあんたらに、食べる物はないからね」


「今日は食費が浮きますね」




意地悪な笑みを浮かべるレオ