「私もハルキくんの彼女ってどんな人か見てみたいし。」

作り笑いをする。

「じゃ、決まりだね。っていうか、もう店も押さえてるしミズキちゃんにも承諾済みなんだけどさ。」

タクミは頭をかいた。

私は座席にどかっともたれた。

外からは木漏れ日が差し込んできていて、楽しそうなカップル達が寄り添いながら歩いていた。


どうして、こんな不快な気持ちにならなきゃなんないの?

おかしいよね。

これも、私が嘘で塗り固めざるを得ないことをしてしまったから?


いつもは饒舌なハルキは、運転中一言もしゃべらなかった。