いよいよ、出発の時。


『りんりん教官、美華先生お世話になりました。ここでの研修たいへんでしたが、楽しかったです。』


みんなが、頭をペコリとさげ、バスに乗り込んでいく。


私は最後まで、和也と何もなかった。

最初に会ったときに、和也と何かあるって確信してたのに〜。


でもたしか、和也は仁に相談してるって。何を?何だろう?気になるし?



『チャイルくん、寮にかえっても、仕事がはじまっても、いつでも、あやかの言う事聞くのよ。もう、あやか、今では、チャイルくんがいないと、一人ではなんにも、できないんだから…ね。』


『はい。わかっています。あやか女王様。』


この二人、なんだか、すごくその関係が発展してるような…?



ゆきのんとマサハルは手をつないだまま。



かおるんは、ニノの前で、まだ、シクシク泣いている。
困った顔をしながら、ニノは、かおるんの頭を優しく撫でている。



そして、意外カップル、仁と、とみ子は…


『とみ子、こっちむけよ。寮にかえっても、仕事はじまっても、お前のそばには、俺がいるからなぁ。これから、デートとかも、たくさんしょう。』


『はい。仁、ありがとう』


とみ子が仁の前で普通にしゃべってるよ。


でも、なんで、とみ子なの?


いいなぁ〜幸せ組は。


いいなぁ〜


みんなのいろんな思いをのせて、バスは動きだした。



さょうなら、りんりん教官、美華先生。



みんなバスの中から、大きく手を振った。