『さぁ、今日で、男女お別れだね。研修が終われば、いよいよ、本番の仕事だよ。仕事がどこの売場になるかは、寮に帰ってから、報告あるからな。みんなしっかりな。』


りんりん教官がみんなに、激をとばした。


だんだん女子の方から、すすり泣く声が…

かおるんだ。

『いつも、ニノのそばにいたから、寂しいの。』


『かおるん、そんな泣かなくても、大丈夫だよ。すぐに会えるよ。』

ここちゃんが優しくかおるんを見守る。


『クスン、クスン、エエ〜ン。寂しい。』


今度、鼻をならしながら、泣きだしたのは、美華先生だ。


『美華、寂しい。明日からみんなに会えないなんて…また明日から、りんりん教官とずっと一緒なんて…』

『あの…私は、仁くんにふられたし、まだまだここにいてもいいかな?』

いとこのりんちゃんが呟いた。



『おい、でも、ちょっと待てよ。さくら寮に帰っても、男子寮、女子寮、近いから、そんな、泣くほどの別れじゃあないぜ。』


りんりん教官がにやにやしながら、言った。


『えっ、それを早くいってほしいよね。』

ゆきのんが小さい声で呟いた。



さくら寮に向かうバスが玄関に到着している。


バスが2台、本当は女子は明日に帰る予定だったが、結局男子と一緒になってしまった。