明日でいよいよ、男女合同マラソンも終わりで、男子は、さくら男子寮に帰ってしまう。



今日の夜しかないのだけど、ムーンどうする??


和也を呼び出す??


ううん、そんな、自分の方からなんて、言えないわ。

きっとチャンスがあるはずよ。


そうよ、チャンスがあるはずよ。



ガラスばりの喫茶室で、仁と和也がコーヒーを飲んでいる。


こうして見ると、やっぱり仁もかっこいいや!!


ダメ、ダメ、ダメ、和也が嫉妬しちゃう!!



わぁ、さやかだ…


さやか、ナイスバディー。わざとらしく少し開いた胸元の谷間を強調し、腰を少し振りながら、仁のもとに、向かっていく。


ここぞとばかりに、オンナの武器を使うさやか!!


オンナってこわっ!!



「仁、ちょっといいかしら…?」



私の和也を押し退けて、さやかったら〜



「…何?…俺?」


「そう、仁…ちょっと外にでてもらえる…?」


仁は少しうつむきながら、さやかの後について行く。