男子の自己紹介がはじまった。


名札…

えっ、男子も名字ないのかぁ…


ほんと、変わったХХ百貨店


素敵な人多いし、ウフッ、一週間どうすればいい…?


『僕、チャイルです。父が日本人、母がアメリカ人なんで、こんな顔してます』

ハーフ…?ハーフとこれから一緒にいれるなんて、夢だわ…なんて、素敵なお顔。


とみ子が硬直して、チャイルくんを凝視している。


まるで、生まれて初めて、男子をみたような…そんなとろりとした、瞳で、からだ中から、おんなオーラが、とみ子の身体を包んでいる。


『とみ子…どうしたの…?』

『ムーン、ど、ど、どうしょう?初めてみた…青い目…う、う、うごけない』



とみ子、すでに、やられてるよ…



『あの…いいっすか?俺…マサハル…、長崎出身です。よろしくっす!』


わんさか、わんさか、イケメンが湧いて、でてくるぅ〜


たしか、ゆきのんも、同郷?だったかな…?


あれ〜知らん顔かぁ。


そうだよねぇ。男、興味なさそうだしね。


マサハル、背は高いし、顔、両頬に、ほくろ、こんな整った顔の男子、今まで見たことあるか?ムーン。



『僕、和也です…』



キタァーキ、キ、キ、キタァァー


私のタイプ…


その細身の身体、すこし、いや、多分、見えないところが筋肉質であろう

綺麗な顔、セクシーな眼差し。


お願い…誰も和也を狙わないで…


よし、こんな時は、わざと興味のない、ふりを…ふりを…


視線を感じる…えっ和也、私を見てる?


見てるよ……


知らん顔、知らん顔…


そんな眼差しで見つめられたら…


あ〜ん、ムーン…



ノックアウト!!


和也、あなたに身も心も何もかも、すべて、捧げます。ハイ。