先輩のことを忘れるために図書室に行くのをやめたはずなのに、その結果たどり着いたのが先輩と初めて会った場所だなんて皮肉だな、なんて思いながら窓から見える景色を眺めていた。

遠くに飛行機雲が見えて、今日も日本は平和だなぁとぼんやり思っていたその時。

教室のドアがものすごい勢いで開いて
「やっと見つけた…」
と声が聞こえた。

振り返ってみると、そこにいたのは先輩だった。