「ざけんなっっ・・・・
人の女、襲いやがって・・・」
溝口のあたしを
抱きかかえる手が、
フルフル震えている。
「マジで勘弁してやって
くれ!!!!
アイツも、そんなつもり
じゃなかったんだよ・・・」
「じゃぁさ・・・
あんたの彼女が他の男に
襲われたら・・・
その男、許せる?」
美羽が他の男に襲われたら、
平山くん・・・
許せないよね・・・・・
「・・・ごめん。
許せない・・・・・・」
「アイツに言っといて。
『もう、俺の女に・・・
近づくなっ。』
って。」
溝口は無表情のまま、
あたしの靴を持って
この部屋を後にした。