Boy Friend




「ほら!!
仲氏んとこ行ってきな!!」


美羽と茉莉ちゃんに
背中を押されて、
しぶしぶ部屋を出る。


「明日バレンタイン
なんですけど?」


あたしは
不機嫌気味に言った。



「5分や10分で
終わらせれば
いいじゃん!!」



美羽がとっとと行けと

手を振る。



「・・・・ぁい」


しょうがない。



・・・・チョコは

帰ってからにしよう。

  



寮の階段を見上げる。


そういえば、
溝口は3階だっけ。


仲氏は2階。

見つからないと思うけど。



もし見つかったら・・・

次こそは殺される!!!!?



何としてでも、
見つかりたくない。


てか、行きたくない。


仲氏の口から、聞きたくない。





こうしてるうちにも足は

ちゃんと2階に向かっている。