【中編】彼女の嘘

なに?


「遼?」



「どうした?」


彼方が心配そうに私と疾風の様子を見に来た。


「遼が急に.....」


「遼、妊娠してないか?」


彼方がそういった。


「えっ?」


私は、考えた。


そういえば、こっちに来てから生理が来てないかも。


不順になったことないのに...


疾風の子。


家を出る前日か....


けど、中だしなんて...


してたかも。


「遼、ここにきてから生理きてないだろ?」


なんで、彼方わかってんの?


私は、不思議そうに見た。


「生理用品があるのに手をつけた形跡ないから。」



「とりあえず、調べなきゃわかんないよ。」


てか、疾風はなんで話しに入んないわけ?



不思議に思い、疾風を見た。


疾風は、信じられないって顔をしてた。


まさか、疑ってる?


そんなのヤだよ。


「俺、検査薬買ってくるから、疾風くんは遼のそばにいて。」


彼方って、こういうとき頼りになるな。


まあ、他人事だしね。


「.....はい。」


疾風は、戸惑いのが大きいみたい。



疾風の返事を聞くと彼方がいなくなった。