「ふざけんなよ。ボケ。

俺が何のために
お前とこうやって一対一で話し合わなきゃならないのか、
わからないわけじゃないだろうな」


軽く頭を打たれたイヴは、
深くため息を吐いた。


「何でわたしが、
昨日までその存在も知らなかった名前も知らない男と、
クソつまらん話しをしなきゃならんのだ」



イヴが吐き捨てた唾が、灰色の床にポトリと落ちた。



「馬鹿アマ。
国家の税金で造られた神聖な建物の床に唾をはくんじゃない」


男はイヴの唾をティッシュで拾った。