物腰は柔らかく、おそらく彼女を第一印象で受け入れない人間はいないのではないかと思えるほど、誰にでも好かれ、同時に誰とでも仲良くしようとする少女なのだ。


今までどんな場所にいても、その世界の中心にいつもいた。

そして、まごうことなき筋金入りの美少女なのである。


そんな彼女がエリートでありながら眉目秀麗であるレイリードといるのだから、人目を引かないわけはない。


そして、
和気あいあいと顔を見合わせるこの二人は、この公園を待ち合わせ場所にする恋人達の例外に漏れず、
彼氏と彼女の関係だった。


二人は誰が口を挟めるわけでもない恋人。



「あんまり会う機会が作れなくてすまないな」


「いいえ。先輩が夢だった職業についているんですもの。ぼくのことは二の次でけっこうですよ。ぼくは、先輩が日々仕事に奮闘して頑張っている姿が好きなんです」



彼女のタイプからしても、レイリードが女性のタイプとしてイヴを好きになるのはまずないだろう。