上官の挑戦するような物言いにレイリードの中で、何かがブチッと音をたてて切れた。


「やっぱり、自分とルシフェル・イヴァンナをくっつけようなんてくだらんことを考えてたんですね上官は!
ほんっっと勘弁してくださいよ。
夢だった警察庁政治犯矯正の部署に入れてすぐに担当持ちになれるなんてこんなウマイ話があるわけないと思ってたんですが、そういう魂胆だったとは」


レイリードの迫るような剣幕にたじろぐ上官。
「まぁそうキレなさんなレイリード君」


「キレてませんっっ!
確かに・・・確かに仮にも年齢の近い男女が長い時間、牢屋と言えども一つ屋根の下にいるわけですし、管理する側される側でも、何かしらの特別な感情が生まれるなんてことはあるかもしれませんよ。

だけど、自分の場合有り得ません!
マジで。本気で。生理的に絶対!」


「君はそう言うけどねぇ。世の中には絶対なんてことはないわけで。試しに・・・ね?」

「だから有り得ませんってば!
それに自分には恋人がいるんですよ?
他人事だと思って無責任なこと言わないでください」