my sweet home~行方不明の私~

その姿はかなりリラックスしているように見えて。


イヴは数時間ぶっ続けで働いきて、堪らなくなって段ボールを乱暴に床に落とした。



「もうやってらんない!バカヤロー」



イヴはズンズンと地面を踏み鳴らし、
くつろいでいるレイリードの真ん前に立った。

レイリードは雑誌から顔を上げて眉ひとつ動かさずにイヴを観ている。


テーブルに置かれたレイリードの紅茶をグイッと飲み干したイヴ。

「ざまーみろ。飲んでやった!」


レイリードにこれ見よがしに露一つ残らないカップの底を見せた。

どや顔をしているイヴに、
レイリードは一言、


「───あっそ」



拍子抜けした。
おかしいな、怒号がとんでくるかと思ったのに…


イヴはしばし放心していた。