「送る。帰れるか??」 「うん。ありがとう」 そういう私に自分のブレザーをかけてくれた。 すごく温かい気持ちになれたんだ。 1時間、涙を拭いてくれた幸治のブレザーの手の裾ゎ濡れていた。 「じゃあいくか」 優しい笑顔で私に言う。 「…うん」 私も幸治のおかげで自然と笑顔になれたんだ。