母親の悪癖の一つ。


それは、金使いの荒さ。


芸者や水商売をしていた頃は、手に余る程の大金があったせいか、宮城県に来て、普通の生活をしてからも、金使いの荒さが目立った。

宮城県に来た頃から、昔の無茶苦茶な悪生活が祟ったのか、母親は病弱になっていたので、働きに出なかった。

その為、生活保護を受けていたのだが、そのお金も、ある程度の大金だった為、しょっちゅう外食や、遊びなどに使っていて、気付くと、生活に困るようになっていた。

その度に母親は、近所や知り合いから、借金をし、それを、異父姉が働いた金で返すようになる。


だが、それも長くは続かず、あたしが小学校6年くらいの時。

遂にサラ金から、金を借りた。



そして、ついに母親の悪い噂が、親戚や町中に広がり、あたし達家族は、その町に住めなくなった。


母親の弟が、かなり激怒し、絶縁状態になり、異父姉も、職場で異端の目で見られ、あたし自身、友達から避けられるようになった。