ギュッと腕を引っ張られすっぽりと岬君の腕の中に収まってしまった。 「……ぇっ」 岬君の悪魔の笑顔があたしを金縛りにしてゆく。 固まって動けない。 ホントは人間じゃないんではないだろうか、と疑ってしまうくらいだ。 耳元で囁かれた。 「お前を俺で夢中にさせてやるよ」 にっと笑って あたしを解放した。 その時携帯がなった。 「……あたしだ。」 ―――ピッ! マミーだ!