シャっと言う音が聞こえた。


それからすぐに、優しい声が聞こえてきた。


「茜、朝だよ。起きて」


そう言って体を揺すられた。


「うぅ～ん。ぱぱぁ？今、夏休みなんだからぁまだ寝るの～」


茜はどうやら義父さんと間違えてるらしい。


くすりと笑いながら茜のオデコにキスをしながら


「違うよ。セツナだよ朝食の用意できたから起きて一緒にたべよう」


茜はオデコへのくすぐったさと父親とは違う声に、ようやく目をあけた。


「……セツナ？ゴハン？……」


「そうだよ」


セツナって聞いたことが……


「あぁ～！！！！！」


茜は飛び起きた。


「ごめんなさい！！私寝坊しちゃった！私がご飯作らなきゃいけないのに。本当にごめんなさい」


茜がパニックになっているとセツナが優しくこたえてくれた。


「大丈夫だよ。疲れてたんだから仕方ないよ。さぁご飯冷めちゃうから行こう」


申し訳なさいっぱいだったがセツナが先を促してくれるからそれに従ってリビングに行くことにした。


外の光が眩しい。さっきの音はカーテンの音だったのか。


そんなことを思っているうちにリビングに到着した。