ありえない……ありえないありえないありえない!!!


「ちょっとパパ、ママ何それ!!結婚ってどういうこと!なんで知らない人と結婚しなきゃいけないの」


私が大声を張り上げて言ったのにママは


「あらっ会ってるわよ。あなたが5歳の時に」


「覚えてるかぁ~!!そんな歳の時のこと!」


「何を言ったって無駄だぞ♪これはもう決定事項だ」


ニコニコしながらパパはそう言った。


そこに補足でママの説明が入った。


「今回の海外進出は月城グループとの業務提携によって出来たことなのよ。だからお互いに仲良しのほうがいいじゃない」


あっさりと黒い発言してくれちゃってるよママ……


でもこうなるともうなにも言えない


時代錯誤だと思われるかも知れないけど私はわかっていたから。


きっと自分で結婚相手は選べないであろうことは……


「……わかったよ」


私は了承の返事をした。


それを聞き、パパが


「式は3ヶ月後だ。式が終わったらパパたちはアメリカに行くことになる」


「この結婚は確かに政略結婚だけれども茜ちゃんは幸せになれるわよ。かならず」


ママはそんな意味不明な発言をした。