突然の結婚

「ありがとう」


笑顔で言った。


そうしたらセツナは私の隣にひっついて座ってきた。


茜は驚いて


「ちっ近いよ~」


「ダメだよ。これから大事な話するんだから」

セツナが優しくそう言ったかと思うと凄く真剣な表情で


「逃げちゃダメだよ…」


と言った。そして


「恭子とはなんでもないよ」


「付き合ってたんじゃないの」


聞くのが怖い。


「違うよ。僕にはお嫁さん候補が何人もいたんだ」


「何人も?」


心が痛い……自分でもわかった。


「そう、その中の一人に恭子がいたんだ。候補の中では一番有力だったから一時期は結婚の話まで出ていたんだ」


「どうして結婚しなかったの?」


おそるおそる聞いてみるとセツナは


「好きな子がいたから」


ズキリ…


嫌だ……悲しいよ…


「泣かないで。話は最後まで聞いて」


セツナに肩を掴まれて目を合わせさせられた。


「それでね、好きな子っていうのが茜、キミのことなんだよ」


「えっ…」


驚きで涙は一気にひっこんだ。


セツナはまた話し出した。


「僕たちが会ったことあるっていうのは聞いた?」

「…うん」