「ソウチャンおっはよぉ」


『ソウチャン』と呼ばれた少年は


驚いた表情で振り向き


「なんだ。お前か…。ソウチャンって呼ぶなっつってんだろ。」


と無愛想に歩を進める。


「昔からソウチャンってゆってたじゃん。ねぇアズ。」


『アズ』は少し遅れながら


二人についてきていた。


「そうだよ。ソウチャンはソウチャンだよ。でももう私たち、中学生だしいつまでも子どもじゃないんだからソウチャンは確かにおかしいかもね。」


「ほれ、見ろ」


『ソウチャン』は『ユメ』を見て


鼻で笑った。


「うわ。むかつく〜」





二人の歩幅は


徐々に大きくなり


『アズ』はついていくのが


やっとだ。