「かわいい。
ねえ!マスター!私にこの子を貸してくれない?」


「え…?」


「ダイエット宣言をした記念すべき日を忘れないように、それから自分を戒める意味で、しばらく部屋に置いておきたいの。」


私はガッツポーズをして見せた。


「私は構いませんけど…。」


マスターがちらっとポテチを見た。


「…バ。」


ポテチはなんとなく目を反らした。


「よし、決まりね!」


私は半ば強引にポテチを奪い取り、店を出た。


「バ〜〜〜〜!」


ポテチの喜びにも似た悲痛の叫びがいつまでも店内にこだましていた。


それから、私のダイエット生活が始まった。