<季節>サンタクロースの願い事

奈々子と別れ、俺は急いであの店に足を向ける。



さっきのシュウジが覗いていた店に寄ろうと考えていた。



(まだ店、開いてればいいけど…)



足が自然と早くなる。



今の時刻は、もうすぐ21時になる所。



携帯の画面で時間を確認しながら、俺はあの店に足を向ける。



ギリギリ閉店時間に間に合ったようで、店の中はもう閉めの作業に入っていた。



店員に一言、断りを入れてさっきのディスプレイに近づく。



何時間か前にも見た、可愛い指輪がそこには光っていた。