「おお、ここじゃ!」 「…ここ?」 開いた門をくぐると雑草の蔓延る見事な庭が見えた。ふとそこに美しい女房が立っていた。 「お待ちしておりました、幻霧(ゲンム)様、緋月(ヒヅキ)様。もうすぐ清明様がお帰りになるそうですので、お部屋へご案内いたします」 そう言うと優雅に奥へと入って行く。それにしたがい奥の部屋に入る。 女房は次々に茶菓子を持ってきては微笑みながら去っていく。 幻霧と共にのんびりと待っていると、幻霧がピクリと動く。