それは、突然の出来事だった。俺は、目を覚ますと、目の前に女の人が立っていた。
「死んでください。」
突然の言葉に男は驚いていた。
「はぁ?」
それはそうだ、いきなり死んでくださいなどと言われてみれば誰だってこう答えるだろう。それは男にも当てはまる。
男はとりあえず、周りを見回した。八畳の部屋、本棚、テレビ、そして俺がいつも可愛がっているサボテン。
うん、ここは、まちがえなく俺の部屋だ。確認をしていると女の人が何かを言ってきた。
「死んでください。もしくは・・・・死んでください。」
男はしばらく考えた後、一つの答えが頭に浮かんだ。
「夢だな。」
俺は、だいたい、目を覚ましたら、目の前に女の人がいて、死んでくださいって言われることなど現実にないはずだ。
死んでくださいが、好きです付き合ってくださいなら、現実、うーん、それも夢かな、いや妄想になるのかな。
あーもう、現実だったらいいね。まぁそんなことはどうでもよくないがどうでもいい。
とりあえず、今は夢、夢の中だ。夢の中なら、そう、
なにやってもいい、俺が王様、Kingだ。
よし、とりあえずあの女の人をいただこう。俺は女の人に抱きつきにいった。
「いっただきまーす」
「なぁ?」
女は俺の顔面に見事なストレートを叩き込んだ。
「へぶし。」
男は壁に激突した。
「イテーーー、ゆ、夢なのにイテーーってもしかして夢じゃない?」
俺はとりあえず、ありきたりだが自分のほっぺをつねった。
「イっテーー」
俺は、信じたくないが、これは夢ではなく現実という認識が頭でできてしまった。
目を覚ましたら、目の前に女の人がいて、死んでくださいって言われることなど現実にないはずだと信じたいが、とりあえず俺は一度女の方に話しかけた。
「あのう・・・・」
「死んでください。私のために」
女の声を聞いて、また俺は考えた。
まぁ、ここが現実かっていうのはどうでもよくないがとりあえず、
なぜ俺が死ななくてはならない、っていうか、この女、誰だよ、不法侵入じゃないか。俺は、頭を整理して、女にいってやった。