「…なんで急に…?」
「あ。そっか知らないか…あいつなんか、めっちゃ金持ちの一人息子らしいんだよね。」


…へェ…そんなこと聞いたことない。


「ねぇ、かっこよかったの??」
「うん!!すっごい綺麗な顔してたよ!!」


ぱっちりな目だったし…腕長かったし…声かっこよかったし…。

思い出すだけであの声が聞こえてきそうだった。


「お、留依にも春が来た。」


楽しそうににっこり笑いながらいった。


「え?春って??」
「や、何でもないよ~うんうん。…これから頑張ってねw」
「?…う、うん。」


親指をピンッと立て笑いながらながら、手を伸ばして優しく頭をなでてきた。言ってる意味と恵南の考えてる事が理解できないが…ひとまず返事を返す。


…春って…ナニ??


「いつでも相談してよね~。付き合うからね!!」
「あの~……なにを??」