女王様御用達。

「でも、ひたすら相手を拘束するのみなんだね。殺さないんだ」



「甘いとでも?」



「……僕なら残した兵士が怖くて殺すかもという話だ。その方が、後々口を割られないで済むし」


「僕にとっては、生かした方が都合がいいんです」



「なんで?」


そりゃあリュウズの女王騎士がシルルクの国民殺したら国際問題になりかねないし。

ああ、めんどくさい。


「……兵士の家族とか、生き様とか、死に顔とか、……心に残ってたら戦いづらいです」


とか適当な事を言ってみる。

どうせ遠征で戦争の加勢とかしているので、見慣れたと言えば見慣れたが。

戦争に慣れていないときはそんな感じだった。

まあ、出来れば見たくないが。


「なんだ」


王子は少し残念そうに笑った。


「何ですか?」

彼は声を少し小さくした。

少し離れて走るレースさんに聞こえないように。





「うん。君も人間なんだなって、ちょっと残念になっただけ」