女王様御用達。


「そちらのマダラさんは、ペスさんですよね」

俺?

マダラは目を激しく瞬かせる。

そういえば、コイツは偽名を名乗らなければならないって言ってたな。

その名前がペスって言うことを今のいままで忘れていた。


「……そちらもお話はかねがね……」

そして、平民の手を突然握る。

「ファンです。」

にこにこにこにこ。

ペスは手を握られてされるがまま。

「……はあ」

「是非、お話をゆっくり伺いたいですね」

「……まあ、おいおい」

ペスはよく分からないまま適当にあしらったという感じだ。

でも少し顔がにやけている。

ファン?

確かにこのマダラ模様平民は、作家らしい。

昔酷い本を書いて世の中に悪影響を及ぼしたとか。

そして今まで女王から私刑として社会貢献の罰を受けているという。

……しかし、そんな悪名高い奴の本にファンなんて。



このフィヨルドという男、相当な悪党なのかもしれない。


「貴様、どんな内容の本を書いたんだ?」


私は肘でペスを小突く。

ペスは苦い苦い虫をかみつぶしたような顔で何も言わない。



「一般男性の健康について書かれたのですよ。ね?先生」



悪戯っ子のような顔で、フィヨルドさんは笑った。