「ぼーっとしてますね」
館長の席に座る彼女は、彼女は首をかしげた。
団子に結い上げた銀色の髪、紫色の瞳、白い肌に赤い唇。
赤いスーツを着た彼女はあの絵に類似しすぎていた。
ただし、彼女は女王ルールではない。
影武者のシエルだ。
ハッキリ言って、女王とシエルの見分け方はない。
物腰の柔らかさか、館長室にいるか、王室にいるかだ。
そのばあい、大概図書館にいるのが女王だ。
だが、公務で確実に女王が出なければ成らない場面は、女王が女王の仕事をする。
シエルは女王騎士。
戦争等には出ることはほぼ無いが、王室で彼女の代行を普段している。
だが、その双子のような容姿に加え、女王や他の人間とシンクロする能力があり、彼女の脳と女王の脳はテレパシーみたいなもので繋がっているらしい。
シンクロ能力も女王以外では見たことはないが、その頭の回転の良さは女王に匹敵する。
……人格はこっちの方が出来てる気がするが。
「ええ、先ほど、クリスタルさんが兵士達に連れて行かれる場面を見まして」
「彼女、素直に連れて行かれました?」
「いえ、早速手錠壊して兵士達と一触即発な空気を出していました」
「クリスタルさんらしいですね」
あれ?
彼女は特に心配するでもなく、普通に笑っている。
エリート兵士が動いたと言うことは、おそらく彼女か女王が噛んでいるのは間違いは無いのだろうけど。
彼女は何を?
そう口にしようとした瞬間、先にシエルさんが口を開いた。

