女王様御用達。

「そうそう、アンタね」

指で私を指し口を尖られる。


「物事調べるんなら、ちゃんと証拠的な根拠を一緒に送りつけなさいよ。それが報告でしょうが」

ああ、この女から珍しく送られてきた手紙の事か。

何か、戦争している場所から近くの村を調べろという無茶振り。

別に無視しても良かったんだけど、他の女王騎士の奴らがうるさかった。


『ニアさんが手紙を出すなんて何かある!!』

『嵐になるんじゃない?』

『雨雲が近づいています』


雨がここ十年は降らない戦地にて、まさかの突然の大雨洪水雷雨暴風。

有利だった私たちの隊は、コイツのせいで敗走しかけた。

雨を止めるために、比較的手が空いていた私が借り出された。

しかし、調べさせられたのはその村の家庭に伝わる伝記調べ。

各家庭で作られる絵本であり、それも医者のホラ話ということだ。

いや、その医者も実在していたら少なくとも二百年は生きている医者で。

トイレは無いわ、風呂は無いわ、店は無いわ、平民臭い寂れた村で最悪だった。



「アンタの調査はアンタの主観に乗っ取った意見と愚痴でしか無かったわ」

「まず『礼』は無いのですか?貴方には」

「は?」


は?って逆ギレされても。

この人はいつもこんな調子だ。

そして次は槍を出し、私の頭をペシペシ叩く。



「……まあ、報告書の書き方、ちゃんと勉強しなさいよ」


と、また絵に視線を向けた。