女王様御用達。

氷が砕け散った瞬間、アタシ達は目を閉じた。

しかし、その後、衝撃は無かった。



「?」



白銀の騎士が宙に浮き、その甲冑を翼に替え、アタシ達を神からの攻撃から遮っていた。


「白銀の…騎士?」


『ああああああああああっ!!』


その悲痛な叫びは、その衝撃を耐えるのが白銀の騎士にも辛いかららしい。


じりじりと、アタシ達を包み込む壁のような翼が、焼けるように小さく成っていく。


確かにコイツも防御力が高かったが、こいつだって相当消耗しているはずだ。


彼女は眉にしわをよせ、アタシを睨み付ける。




『その人を助けて!!』





アタシはシュシに駆け寄ると回復魔法の呪文を唱える。

アタシの中にどれくらい力が残っているかわからない。

でも、せめて。



床に倒れる音がして、ミアの名前を呼びながら王子がそっちに走る。


「…俺は、また救えないのか?」


ハチは奥歯をかみしめていた。