女王様御用達。

『……私にとっては、お前のおかけで助けられただけだ』

『ルール』

『お前が負けてくれたお陰で、最後の人間達は救えただろう?』

彼女はふっと笑った。


「イヤミにしか聞こえないんだが?」


『お前の選択は無茶だったり、無謀だったりするが方向性は間違ってない』


お前はいつもアタシにそう言っていたな。


『もし間違えても、その分を修正すればいつか目的地にはたどり着くんだ』


彼女はキッとアタシを睨む。


『だから、こんな幻におぼれて道草している暇があるなら、仕事しろ』


おお、いつもの女王だ。


『減給するぞ』


まったく、この人は。

アタシは呆れて笑い、敬礼する。


女王はニッと笑い、その赤いヒールで床を強く踏む。


その場所から亀裂が走り、それが世界全体に広がった。

固まったアタシやミアも、砕け散り、それは目の前の笑顔のルールも光とともに崩壊する。



崩壊した外には、見覚えのある王室があった。


冷えた世界に、銀色の欠片と、氷の欠片が混ざり、アタシの周りから飛んでいく。