女王様御用達。

『……強いな』

『違うわ。私が強い訳じゃない。アンタが弱かった、ただそれだけよ』


ルールは小さく微笑んでアタシに耳打ちした。

アタシは苦汁を飲まされた顔。

勝者の余裕かよ。


アタシには、ただのイヤミにしか聞こえなかった。


……今になって、言葉の意味がようやく分かる気がする。


『何をしている?敗者は殺せ。それが試合のルールだ』

王はワインを飲みながら、傘の下で声を荒げた。


ルールは髪から雨を垂らしながらそっちを睨み付ける。

『だってさ』

アタシはにっとルールに笑う。


『できればミアが見えないように、とどめをさして欲しい。あいつやたらお前怖がってる』


ルールはミアを見つめる。

泣きじゃくっているミアに、ルールはため息ついた。


『また、酷な事を言うわね』


『女王選抜はそう言うもんでしょ。さんざん死体つくっといて何を今更』


『だからこそ、これ以上増やしたくないわね』


『あの王はむしろ殺戮を楽しんでるように思える。ここで殺さなかったら、お前女王にはなれないぞ』


彼女は綺麗な顔で笑った。





『女王は私がなるの。そして、もう死体はいらない』