女王様御用達。

アタシは槍を構え、その場で一回転をする。


アタシの周りに黒い炎の残像が線を作り、円となる。

小さく呪文を唱え、するとその光がアタシを中心に模様を描く。



「……ちょっと、懲らしめられるようにはなったかもしんないわ」


アタシは少女に槍の先を向ける。

魔法陣が3つの玉の光に変化して、少女に向かい放たれる。



『効かぬわ。愚か者め!!』



彼女は羽根で自分の体を包み込み、球体に戻る。


アタシの魔法と球体がぶつかり合う。


黒赤い光の中、少女はその長い髪を燃やしながら地上に急降下した。


『!?』


本人もなぜ自分がダメージを受けたか分かっていないようだ。

それだけ自分の防御に自信があったのだろう。


「効いた」


ハチが声を上げる。


「よく分からないけど、アタシの力に追加属性が加わったみたいね」

炎の力だけでは奴にダメージはできなかっただろう。

アタシの予想以上に、闇の力がアタシの中に入っているようだ。


『調子に乗るな!!愚か者め』


彼女は地上に墜落する直前で、銀色の羽根をごっつい甲冑に変化させる。


手に銀の大剣を持ち、地上すれすれで体制を立て直す。


その彼女の前に氷の柱がいくつも立ち、前を遮る。


『!?』

ミアが舞台の上で手を床についている。

光り輝く床の魔法陣。


「氷の世界での神はミアでね」


アタシは足に力を入れ、足場の氷を溶かしながら槍を振る。


目前を氷の柱でふさがれ、ひるんだ白銀の騎士に槍を振る。


『何を!!』


騎士は高くそびえる氷の柱を大剣でなぎ倒しながら、アタシの槍に応戦する。


『人間ごときが、調子に乗るな!!』


壊された氷が宙を舞う。


「てめえも元は人間だろ」


アタシを襲おうとする白銀の騎士の前にはいくつも氷の柱が復活する。

アタシは大体氷の柱が育ちそうな場所に検討をつけ、氷の柱の隙間から槍を突く。


『ふざけるな、貴様らと一緒にするな!!』


槍は銀の甲冑を超え、中の人間の感触に当たった。