女王様御用達。

女王騎士仲間から、手紙が届いたのは国王の即位式当日で。


蝋押しの印がそのままで、きりもりで忙しいミアが渡した。



「中身見なくていいの?」

「そんな暇はないし、前の暗号も大体解けてるもの」


軍服の中でも一番綺麗なものをこしらえたらしいミアはアタシとシュシを一通り睨み付け、腕を組んでいた。





「……なんかするなら、王子が関わっていたことにしないで」





シュシはにこにこと、アタシは真顔で答えた。


ミアはその様子をじっとみつめ、そして、飾られた城を見上げた。

城の周りには、同じく正装をした兵士達が囲む。


「おねえちゃんはリュウズの女王騎士だから会場に入れるし、ハチさんはある意味お客様だから入れる事が出来るけど」

ミアは睨み付ける。


「そちらのお医者様は、……例え国家資格があっても入れられないわ」

国が定めた身分証明。

ミアはそれを完全否定した。

通常ならば、それ相応の資格を持つ者なのにだ。



「賢明だとおもいます」


彼は簡単に答えた。

ハチがあまりの簡単さに「えっ」と呟く。

コイツはミアに一番近づける存在だからこそアタシについてきたはずだ。



「……だから、もし即位式に出たかったらこの厳重警備を突破してちょうだい」



ミアは不敵に笑った。


「できるものならね」

「努力します」



……ミアも、シュシの正体に大体検討をつけているらしい。


ならば、形式上こいつを入れるなんて許すことはできない。

例えそれが白銀の騎士の討伐目的でも。

そして、コイツが想像したやつならば。

この警備体制を突破できる実力を持ち合わせていなければならない。





どうやら、二重の意味でミアは言っているようだった。