『病院の医師に僕に話すなって口止めしてたんでしょ?病院の噂で聞いたよ』
その手首の存在で、彼らの形勢が明らかに変わった。
ミア。
確かにここで、ミアが死ねば白銀の騎士の計画は変わる。
暗殺者に殺されても、自害してもそれは同じと踏んだか。
『……すみません……』
だからって、王子が死なないとも限らない。
相当気が滅入っていたのだろう。
暗殺者に追われ、王子は倒れ、町で噂にはなり。
「……死にかけていた姉は消えるし」
ハチの空気読めない小さな一言は私の胸を指した。
う。
……たしかにアタシも追いつめたかもわからない。
アタシはいつもアタシ本位で、ミアの力になれなかった。
『そんなの困るよ。そんな形で白銀の騎士を止めようとしないでよ』
『すみません』
『本当に僕を国王にしたいなら、最後まで守ってよ!!』
『すみません』
王子は肩を震わせる。
『……僕には怒る資格がないって怒ればいいのに!!』
『申し訳ございません』
ミアは目からポロポロ涙を流しながら謝り続ける。

