女王様御用達。

アタシは指をピコピコ動かす。

「約束を表す指を契約に差し出す召喚術を知っている。悪魔系になるがな」


「え?」


「この物語は暗に『男の子が悪魔召喚に手を出した』と書いているんだ。魔法を囓ってないとピンとは来ないだろうがな」


悪魔召喚。

ハチは呟き資料の中から別の本を出す。

「白銀の騎士の回りで、悪魔と呼ばれた男の目撃談、あります」


「!」


「白銀の騎士が現れると、たまに出て来ます。白銀の騎士の剣と同じくらいの黒い剣を持った男。この人間は、白銀の騎士と戦ってもその後何度か出てきます。事件を変えて」

「……白銀の騎士を敵に回して生き延びたということ?」

というより。


「白銀が出てきた数百年、同じくそいつも出てるって事?」

ハチはびっくりしたように、視線を本に落とす。


「出て……確かに出てきます!!いつも青年の姿で。」

やはり。

アタシの予想じゃ、そいつも人間を超えている。


「もっとも、白銀の騎士みたく目立って取り上げられているわけではありません。たとえば警備している城の中へ兵士を倒して進入してきたとか、周りお構いなしに戦う姿が目撃されてました」


悪魔に手を出す奴だ。


人格者ではなさそうだ。


「そいつ、強いそう?」

「彼が兵士によって傷つけられたという記述は見たことがないです」




……それは、戦力として利用できるかもしれない。