女王様御用達。

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オーノンの村のはずれに、優しい男がいました。

刀鍛冶をしていた彼は、村中の金物を手入れし、みんなから慕われていました。

ある日、彼が村を歩いていると赤ん坊を抱いた男の子を見つけました。

聞いてみれば子供達は貧しい地域から逃げてきた天涯孤独の身で、彼は子供達を育てることにしました。



そして数年後、男の子は15歳、抱いていた女の子は12歳となり、家族は仲良く暮らしていました。

特に女の子は毎日教会に通い、村の平和の為に祈りを捧げるとても優しい子になりました。


彼らはとても幸せでしたが、ある日彼らの家に雷が落ちてしまいました。


男の子は無事でしたが、女の子は両手を失い、刀鍛冶の男は死んでしまいました。


偶然居合わせた魔法使いが刀鍛冶の男の手を女の子につなぎ、彼女は両手を得ましたが残された彼らは途方に暮れました。


女の子は毎日神に祈り続けました。

まるで父親役だった刀鍛冶に会うように。

食べるのも忘れ、男の子や誰が止めてもずっと祈り続けました。


そんな献身的な彼女の前に、神が現れました。


『あなたに祝福を与えましょう。あなたに人々を幸せにする力を与えます』


そして神は彼女を連れ去ってしまいました。


彼女に王冠を作る手と剣を作る手を与え、全身を美しい白銀の鎧を与え、悪い王様の首をはねて二度と王冠をかぶれないようにしました。

また、選ばれた人間には王冠を与え、幸せな国を作るように伝えました。



彼女をある人は『神の使い』と崇め、ある人は『死神』と罵り。


そして『白銀の騎士』と彼女は呼ばれるようになりました。